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こんにちは、ウメイロです。

久しぶりに本を読みました。

立花隆さんとノーベル賞学者の利根川進先生の「精神と物質」。
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何やら硬いタイトルですが、タイトルどおり硬い文庫本です。

かなり古い本で初版が1993年。

内容は、『抗体の多様性生成の遺伝学的原理の解明』でノーベル賞を単独受賞した利根川進先生の研究人生について。

利根川先生がどんな学生時代を過ごし、どのようにしてアメリカやスイスに渡り、どのようにこの研究テーマにたどり着いてノーベル賞受賞に至ったのか?が詳しく書かれています。

利根川先生は、どうもいきあたりばったりな性格の様で、計画して免疫学やこの研究テーマにたどり着いたわけではなく、様々な偶然に導かれ、あまり深く考えすぎず運命に導かれるまま行動した結果、アメリカに渡り、スイスでノーベル賞受賞にたどりついた模様。

研究者の研究人生が、研究環境や上司・同僚の協力・引き立てにより、導かれているのが、この本を読むと良くわかります。

もっとも周囲の協力を引き出すには、利根川先生が能動的で出来る人と周囲に思われていたからであり、ただ待っていたら周囲が引き立ててくれた、といった簡単なものではありません。

引き立ててもらえた、協力してもらえたのは、利根川先生が何かきらりと光るものをもっていたからではないでしょうか?

著者の立花隆さんは、利根川先生の研究をなるべく平易に読者に伝えようと努力していますが、正直私は全て理解したとは言い難いです。

ただ、この輝かしい成果が、数えきれないほど多くの失敗、仮説検証作業により達成できたことはわかりました。

ノーベル賞受賞、その華々しい結果の前には、泥臭い仮説検証作業と実験の繰り返しがあるのだと理解しました。

そして多くの研究者が、サイエンスの基本原理に迫る研究でなく、枝葉末節の研究に終わることも・・・

利根川先生の知の冒険が、立花隆さんの膨大な下準備によりつまびらかにされる、読み応えのある1冊。

2回目の新型コロナワクチン接種を受け、体内で新型コロナウイルスのスパイクタンパクに対する抗体を作っている最中に読むにはふさわしい本でした。

膨大な研究をベースに、わずか1年で開発されたmRNAワクチンに感謝。

最後に著者の立花隆さんのご冥福をお祈りします。



ここまでお読みいただきましてありがとうございました。

では、またね。(*・ω・)ノ

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