カテゴリ:
こんにちは、ウメイロです。

新国立劇場のコッペリアが上演中止になり、そのかわりに4日間主役を変えてYoutubeで生配信されました。
IMG_0876
4日間主役を変えて無料で同じ舞台が見られるというのは貴重な機会。今回は4日間コッペリアを見た感想を書いてみます。ひとりのバレエファンの偏った感想ですので、さらっと読み流していただけるとうれしいです。

①5月2日(日)のコッペリア

スワニルダ:米沢唯
フランツ:井澤駿
コッペリウス:中島駿野

米沢さんは、いつもどおり素晴らしいテクニックで魅せてくれました。相変わらず、軸がしっかりした踊りで何を踊っても安心して見ていられるのが米沢さんの良いところ。気の強いスワニルダをきりっと演じていました。

井澤さんは、表情豊かにフランツを演じていました。フランツの「気の多いイイ男」というキャラがぴったりくるダンサーだと感じました。存在感のあるダンサーですね。

中島さんのコッペリウスは人形を愛するヲタクなおじさん感満載で役柄に合っていました。役の解釈がお上手な方だなと感じました。もうひとりのコッペリウス、山本さんとは違う魅力がありました。

②5月4日(火)のコッペリア

スワニルダ:木村優里
フランツ:福岡雄大
コッペリウス:山本隆之

木村さんは手足が長くて大きな踊りが魅力のダンサーです。コッペリアではスワニルダをかわいらしく演じていました。最後の回転もしっかりと決めてくれました。身長が高く手足が長いとどうしてもコントロールが難しいものですが、今後が楽しみな若手ダンサーです。

福岡さんは演技も踊りもそつなくこなして器用だな~と思いました。さらっと演技してて嫌味な感じが全くありません。本当に演技がお上手でフランツ役がはまってました。

山本さんは、ダンディなコッペリウスをかっこよく演じてました。宝塚の男役のようなかっこよさがありました。木村優里さんが2幕の踊りの途中で扇を落としてしまった時、即座に扇を拾い木村さんに手渡してサポートしました。アクシデントにも動じずサポートする姿が素敵でした。生の舞台は機転が大事ですね。

③5月5日(水)のコッペリア

スワニルダ:池田理沙子
フランツ:奥村康祐
コッペリウス:中島駿野

池田さんは、2幕のコッペリウスの家の中のシーンで光ってました。マイムも踊りもバランスがとれていて良かったです。かわいいんだけど、このスワニルダをお嫁さんにして怒られたら怖いだろうな。一番敵にまわしたくないタイプかも・・・

奥村さんは、良い意味で何色にも染まれる素材の良さがあるダンサーだと思いました。まっさらな感じが王子役には合いそうですが、気の多い色男であるフランツという役柄を演じるには無色透明すぎる感じがしました。少しオーバーに演じるぐらいでちょうど良いように思いました。技術的には素晴らしい方です。

④5月8日(土)のコッペリア

スワニルダ:小野絢子
フランツ:渡邊峻郁
コッペリウス:山本隆之

小野さんは、テクニックと演技力のバランスが絶妙なダンサー。普段より目力の強いメイクで活発なスワニルダをうまく演じていました。1幕の出だしは少し不安なところがありましたが、最終日を飾るだけあって、2幕目は圧巻の演技でした。表現者として年々バージョンアップされているなと感じました。

渡邊さんは、高いジャンプで魅了してくださいました。今後が楽しみな男性ダンサーです。今回小野さんと組んで最終日に踊られたことは、今後を期待されての配役でしょうか?小野さんはよく福岡雄大さんと組んで踊ることが多かったように思います。このあたり芸術監督の吉田都さんの采配なのかな?

⑤新国立劇場バレエの群舞

群舞は本当によくそろっていて毎度のことながら素晴らしかったです。一般的なバレエのテクニックに、ローランプティの現代的な振り付けが混ざっていて、ダンサーには難しい振りなのかもしれませんが、よくそろっていて美しかったです。

⑥ローラン・プティ版のコリオグラフィ

6番ポジション(足を閉じて平行なポジション)が多用されており、おしりを突き出してふりふりしたり、肩を回して男性にアピールしたり、フランスのレビュー的な粋な感じを表現しようとしているように見受けられました。

技術的には細かいステップが多い印象でした。大きいリフトはあまりありませんが、2幕の最後でフランツがスワニルダをお姫様だっこして放り投げて横に回転してキャッチするリフトは大変そうでした。女性ダンサーが男性ダンサーを信頼していないとできなさそう。

⑦個人的なNo.1は?

個人的に主役級の方のNo.1を決めたいと思います。
皆さん素晴らしかったのですが、あえて順位付けするとこの方がNo.1と思いました。

スワニルダ:小野絢子さん:やはり風格が違う。足さばきがきれい。
フランツ:福岡雄大さん:色男のフランツをアホっぽくコミカルに演じていてよかった。
コッペリウス:中島駿野さん:(迷ったんですが)中島さんのヲタク感に個人的にヤラれました!

完全にわたしの独断でございます。

⑧まとめ:主役が変わると舞台が変わる

今回4日連続で主役を変えて同じ舞台を見て、主役が変わると舞台は変わるものだなと思いました。
ダンサーによって、バレエ技術で魅せるタイプ、演技で魅せるタイプ、その合わせ技(これが最強か?)で魅せるタイプと持ち味が異なります。4公演連続で見て、それぞれのダンサーの特長や魅力がよりくっきりと際立ちました。

いろいろな楽しみ方があるからバレエ鑑賞はやめられません。

主役を変えて同じ舞台を4回見られる機会はなかなかないので、コロナで娯楽が少ない中、このような機会を与えてくださった芸術監督の吉田都さんをはじめ新国立劇場の皆様に感謝したいです。

素敵な時間をくださった新国立劇場に少額ながら寄付させていただきたいと思います。

ライブ配信も良いですが、やっぱりバレエは生オケで見たい。

次は劇場で拝見できるのを楽しみにしています。

ここまでお読みいただきましてありがとうございました。



では、またね。(*・ω・)ノ

楽天Roomやってます。
ウメイロ 楽天ROOM

読者登録お願いします♪


ランキングに参加しています。ぽちっとお願いします。
にほんブログ村 ライフスタイルブログ 50代一人暮らしへ


一人暮らしランキング